無地であることが、任務だった。
装飾のないクルーネックの綿Tシャツは、BDU(バトルドレスユニフォーム)の下に着る第一層として長く定番であり続けてきた。1981年に採用されたウッドランド迷彩のBDUブラウスの下、汗を最初に受け止める役目を負っていたのがこの一枚だ。XLサイズ、ジャンク品として今に残る。
体格差を吸収する規格
肩幅約51cm、身幅約48cm、着丈約70cm——アメリカ人の体格を前提にしたXLは、日本の既製服の感覚より一回り大きい。細身でも大柄でも同じ動作で着脱できるよう、あえて余裕を持たせたゆったりした裁断になっている。
綿ジャージという選択
柄も装飾もない無地は、軍服の下に着るインナーとして最も実用的だった。細かな毛玉や汚れが見られる状態だが、綿ジャージ生地の厚みと風合いはしっかり残っている。
型番を持たない一枚
階級章もパッチもつかないTシャツだけが、脱いでしまえば誰が将校で誰が新兵か分からなくする——軍服の中で唯一、人を平等にする一枚だった。







