自転車乗りの発明品が、砂漠の兵士を渇きから救った。
キャメルバック(ハイドレーションバッグ) 3L 実物。背負ったまま、チューブをくわえるだけで水分補給ができる携行水筒だ。乾燥地帯での任務中、両手を塞がずに給水できる利点は、行軍にも戦闘にも直結する。
自転車乗りが生んだ発想
起源は意外にも軍とは無縁の場所にある。1989年、テキサスの救急救命士でありサイクリストだったマイケル・エイドソン氏が、点滴用の袋に氷水を詰めチューブで飲む自作の道具を作ったのが始まりとされる。この個人的な工夫が、のちに軍用ハイドレーションシステムの原型となった。
湾岸戦争からイラク・アフガンへ
乾燥した砂漠地帯での作戦が続いた1990年代以降、米陸軍や海兵隊は水筒だけに頼らない携行式給水システムを本格的に取り入れていく。両手がふさがらない給水方法は、銃を構えたまま、匍匐したまま水分を補給できるという、それまでにない自由度を兵士にもたらした。
3リットルという容量が意味するもの
3Lという容量は、乾燥地での長時間任務を想定した数字だ。喉が渇いてから飲むのでは遅い——こまめな水分補給を促す設計思想が、このシンプルな袋一つに詰まっている。手放せない一品だ!






