煙草の箱と同じ寸法に、方角を託した時代があった。
コンパスポーチ(黒色)。中古(良好)。実物。たばこの箱がちょうど収まるサイズ——そう説明されるのが、この手のポーチの定番の言い回しだ。
レンザティックコンパスという定番
米軍で長らく標準採用されてきたレンザティックコンパス(lensatic compass)は、折りたたむとちょうど一箱の煙草ほどの大きさに収まる。第二次大戦期から基本構造がほとんど変わっておらず、1993年以降はキャメンガ社(Cammenga)が製造を一手に引き受け、今も現役の調達品であり続けている。ポーチのサイズがこの寸法に揃えられているのも、当然の帰結だ。
黒という色が示すもの
OD(オリーブドラブ)一色が多いLBE周りの装備の中で、黒色のポーチは比較的目にする機会が少ない。時期や部隊、支給ルートによって色味が変わるのはよくある話で、この一点も含めて実物ならではの面白さである。
小さくても、なにかと使いやすい
コンパスに限らず、ライターや小さな工具を入れても様になるサイズ感。派手さはないが、腰回りの一角を静かに支え続けてきた道具だ〜





