弾を分け持つための、シンプルな布袋。
バンダリアポーチ、米軍用の中古品。程度は中古——飾らない、実用一辺倒の一点だ。
バンドリアという発想
バンダリア(bandolier)とは本来、肩から斜めに掛けるベルト状の弾薬帯を指す言葉。ポーチ形式に発展したものは、マガジンやクリップを複数のポケットに分散させる。体の一箇所に負担が集中しないよう考えられた装備だ。19世紀の騎兵が使った革製のバンドリエからの発想を、米陸軍が1965年前後のベトナム戦争期に布製で受け継いだ格好になる。
布製ならではの経年
キャンバス生地は使い込むほど硬さが抜けて手に馴染む。その分だけ色褪せや擦れも目立ちやすい。中古品として流通する個体の多くは、実際の訓練や任務で背負われてきた痕跡を残している。ポケットの縫い目、ベルト通しの擦り切れ具合——年式の記録がなくとも、そこから使用歴を読み取れる。
小物としての完成度
単体では地味な装備だ。他のポーチやベルトと組み合わせて、初めて本領を発揮する。M16用マガジンなら1ポケットに1本、複数のポケットを腰から胸にかけて連ねることで、行軍中も両手を自由に保ったまま予備弾を携行できた——ミリタリー装備の面白さは、こういう脇役の作り込みにこそ表れる。







