海軍飛行甲板の風を受け止めた一着
NAVY DEPARTMENT N-1 デッキジャケットは、第二次大戦中の1940年代前半に米海軍が採用した防寒用ジャケットだ。空母の飛行甲板や艦上で作業する乗組員向けに設計された一着——サイズ38、肩幅46cm・身幅55cm・袖丈62cm・身丈66cmのこの個体は、中古良品として残っている(数カ所に汚れあり)。
アルパカ裏地という選択
表地はコットンサテンのダークネイビー。内側にはアルパカ混の起毛素材が張られている。北大西洋や北太平洋の冷たい潮風に晒される甲板作業員にとって、軽量でありながら保温性を確保できるアルパカ裏地は理にかなった選択だった。襟を立てればニットの襟が首元まで覆う設計だ。
後継への橋渡し
N-1は後のN-2、さらに陸軍・空軍系のフライトジャケットの系譜にも影響を与えた、米軍防寒着の源流的な一着とされる。バズリクソンズなど戦後の復刻ブランドが今もこの型を再現し続けているのは、シルエットと機能性の完成度が高く評価されている証だ。
汚れも記録のうち
数カ所の汚れは、机上でなく実際に甲板で使われた証拠でもある——真新しい複製では再現できない、80年近い時間の経過そのものがこの個体の価値になっている。














