灰色のTシャツに刻まれた、反復の記憶。
胸に大きくARMYの文字。灰色杢のトレーニングシャツ、サイズXL、コンディションは中古。米陸軍の体力錬成——PT(Physical Training)で全軍共通に着用されてきた一枚だ。速乾素材、酷使される前提の縫製である〜。
IPFUからAPFUへ
米陸軍のPT装備には、実は世代がある。1990年代から使われてきたIPFU(Improved Physical Fitness Uniform)は綿混のグレーシャツと黒ショーツの組み合わせだった。2013年前後からは吸汗速乾のポリエステル混素材、APFU(Army Physical Fitness Uniform)へと切り替わっていく。世代交代。それでも胸のARMYの文字だけは変わらない。
年2回の関門、APFT
腕立て伏せ2分、腹筋2分、2マイル走。米陸軍兵士なら誰もが年2回、APFT(Army Physical Fitness Test)というふるいにかけられる。このシャツはその朝、汗を吸い続けた張本人だ。生地の伸びと色落ちに、反復した回数がそのまま刻まれている。
退役後は普段着として
派手な迷彩やブーツと違い、地味なこの一枚は退役後も普段着としてしぶとく生き残る。理由は単純、丈夫で乾きが早いからだ!飾りっ気のなさが、かえって長生きの秘訣になっている。







