栄華を極めたブランドにも、退場の日は来る。
TALONジッパー 57cm、新品。ジャケット等の補修に使える長尺サイズだ。
市場を制した時代
1940年代〜1950年代にかけて、TALON社は北米のスライドファスナー市場で有力な地位を築いていた。米軍の被服調達においても標準品として扱われていた時期があり、当時の兵士にとって「TALON」の刻印は日用品同然の存在だった。
日本勢の台頭という転機
1960年代以降、YKKをはじめとする日本メーカーが低コストかつ高精度な製造ラインで世界市場に食い込み始めた。TALONは徐々にシェアを落とし、かつての「標準」の座を明け渡していく。
残った在庫が語るもの
この57cmの一本も、その栄光の時代の生き残りだ——今となっては単なる金具ではなく、産業史の欠片でもある。かつて世界を制した会社の刻印を、今こうして手に取れること自体が面白い。




