青灰色という迷彩の答え
同じABUタイガーパターンでも、こちらは32Rサイズ。ウエスト80cm、股下丈83cm、総丈110cm——細身の246番よりひと回り大きい。生地はナイロン混の50/50リップストップ。とにかく丈夫。引き裂きに強い、米軍らしい素材選びである。
迷彩なのに目立つという皮肉
ABUの配色は青みがかったグレーが基調。市街地や滑走路に溶け込む狙いで設計されたが、配備部隊からは「緑の多い野戦地形では逆に浮く」という声も上がった。迷彩としての機能より、空軍という組織の識別性を優先した柄——そう評されることもある一着だ。
縫製に見る量産の跡
股上のマチ、膝裏のダーツ。動作性を意識した裁断は随所にある。画一的。だがそれこそが「大量の兵員へ実際に支給された装備」という事実の証明でもある。
棚に並べて思うこと
中古良品というコンディションは、酷使も放置もされずに眠っていた証だ。10年強という短い制式期間の中で、この一本がどんな任務地を経てきたのか——分からない。分からないからこそ、想像する余地が残る。











