空軍だけの迷彩、という発想
Airman Battle Uniform、略してABU。2003年、試作の参考にしたのはベトナム戦争期のタイガーストライプだった。配備開始は2007年。密林生まれの縞模様を基地の滑走路向けに置き換えた一着——それがこのパンツの正体だ。
なぜ空軍だけの柄なのか
かつて米軍4軍は同じウッドランドやデザート迷彩を共有していた。ABUの登場は、その常識を壊す最初の一歩である。空軍・陸軍・海軍・海兵隊が、それぞれ独自の柄を持つ時代の幕開けとなった。青灰・タン・グリーン——基地のコンクリートに馴染むよう選ばれた配色だ。
サイズが語る個体差
30Rサイズ。ウエスト70cm、股下丈79cm、総丈109cm。細身の体格を想定した仕立てである。中古良品ということもあり、ポケットの縫い目や生地の張りには、まだ着用の余地が十分に残っている。
退役してなお残るもの
ABUは2018年ごろから段階的に退役し、OCP(スコーピオン柄)へ主役の座を譲った。制式期間はわずか10年強。短命だった戦闘服だからこそ、実物として手元に残る一本には相応の重みがある。










