使われた分だけの説得力
ヨゴレは、勲章でもある。同じPOLARTEC フリースオーバーオールだが、こちらは中古品でヨゴレが見られる一着だ。防寒着の下に着込む一体型のつなぎで、サイドファスナーによって着脱がしやすく設計されている。厚手のフリース地は空気を含んで軽く、それでいて高い保温力を発揮する。
重ね着の中で果たす役割
野外での任務は気温や湿度の変化が大きく、体温調整のためのレイヤリングが欠かせない。フリースのつなぎは、アウターの内側に一枚仕込むだけで保温性が大きく変わる、地味だが頼りになる中間着として使われてきた。1980年代にPOLARTECが登場して以降、この考え方は各国の装備にも広がっていった〜。
作りと質感
起毛したフリース生地は柔らかく、サイドファスナーの金具にも当時のままの質感が残る。ヨゴレはあるものの、縫い目や裾のつくりは実用品としての丈夫さを保っており、実際に着用されてきた道具であることを物語っている(実物)。
汚れも記録のうち
きれいなままではなく、汚れを帯びて残っているという事実そのものが、この一着が誰かの体温を支えていた証でもある。使われた痕跡ごと、当時の装備の実像として残る一点だ。汚れも、記録だ。





















