兜の中身、それも立派な装備だった。
M2 ヘルメット インナー、頭周り約59〜62cm、中古良品。品番CH-0282。米陸軍のM1系ヘルメットは外側の鋼鉄シェルと、この内装ライナーが完全に別部品という二重構造を採る——世界の軍用鉄帽の中でも独特な発想だった。
繊維から樹脂へ
初期は圧縮ファイバー製、大戦中盤からは高圧樹脂ライナーへと素材が切り替わった。中に張られた綿ウェビングと調整式ヘッドバンドがクッションとサイズ調整を兼ね、59〜62cmという幅を1個でカバーできる仕組みだ。
外殻を外しても働く一品
面白いのは、このライナー単体でもヘルメットとして機能した点。作業や営内での軽作業時には鋼鉄シェルを外し、ライナーだけ被ることも珍しくなかった。いわば普段使いの帽子でもあったわけだ。
内側に残る痕跡
メーカースタンプやサイズ表記が内側に押されていることが多く、コレクターはまずそこを覗き込む。誰の頭に合わせて調整されていたか——革バンドの伸び方一つにも、使われた時間が刻まれている。








