型番も迷彩も伝わっていない、それでも実物。
マグポーチ、中古良品。品番CH-0684として入荷したこの一点は、詳細な採用年や部隊の記録こそ残っていないが、実物ミリタリー装備特有の無骨な作りは健在だ。
名もなきポーチの系譜
米軍の弾倉ポーチは1973年制式のALICEシステム以降、MOLLEへ移行する1990年代末まで、素材やベルト幅を少しずつ変えながら量産され続けてきた。個体ごとに製造ロットや契約企業が違うため、同じ「マグポーチ」でも縫製やコバの処理に微妙な差が出る——これもまた実物ならではの面白さだ。
劣化が語る使用歴
中古良品というコンディションは、破れや欠損こそないものの、ベルトループの擦れや金具の曇りに歳月がにじむ状態を指す。倉庫保管品のような無傷の新品とは違う、現場を経た装備の説得力がある。
詳細不明という素っ気なさこそ、放出品の実物らしさかもしれない。部隊マークも剥がれ落ちた後の、装備そのものの姿だ——ラベルを失ってなお、機能は健在だった。







