血を、上半身に留める
命を守る圧力。CSU-13B/P、戦闘機パイロット用のGスーツ(耐Gスーツ)だ。ウエスト約76cm、股下約80cm、総丈約110cm、わたり約22cm(実測)。米空軍の戦闘機やヘリコプターの乗員が、高機動時の急激な加速度に対応するために着用してきた装備である。
G-LOCという敵
敵はGだ。急旋回や急降下で下半身に血液が偏ると、脳が酸欠状態になり意識を失う——いわゆるG-LOC(Gによる意識喪失)が起こる。Gスーツは脚と腹部のブラダーに空気を送り込み、血液を強制的に上半身へ押し戻すことでこれを防ぐ。
締め付けという実感
きつい。装着すると分かるのは、その締め付けの強さだ。地上では窮屈にしか感じられないが、この圧力こそが空中では命綱になる。パイロットの体はこの窮屈さと引き換えに、意識を保っていられる。
中古良品という記録
傷みは少ない。表地の擦れや金具の使用感はあるが、ブラダー部分の型崩れは少ない。飛行服の下に着けるインナー的な装備だけに、外からは見えない苦労がここに詰まっている。

















