剥がされるはずだった名前が、まだそこにある。
マーパット ウッドランド ジャケット、米海兵隊(USMC)放出の実物。M-Rサイズ、肩幅44cm・身幅57cm・袖丈58cm・身丈73cm。胸には本来外されるはずのネームタグが、そのまま縫い付けられている。
名前を消してから流す、という決まり
軍の放出品は原則として、着用していた本人のネームテープを取り外してから市場に出る。個人情報を残さないための処置だ。ほとんどの放出ジャケットはこの工程を経て店頭に並ぶ。この一枚はそこをすり抜けた、いわば手続きの隙間に残った品である。
デジタル柄という選択
MARPAT(マーパット)は2002年に米海兵隊が採用したピクセル迷彩で、旧来のウッドランド(M81)柄からの大きな転換だった。研究段階では、輪郭を崩す効果が不定形のブロッチ柄よりも高いとされ、採用が決まったと言われている。生地はナイロン・コットン混紡のリップストップ。洗っても型崩れしにくく、サバゲーや作業着として今も現役で使える丈夫さがある。








