サメより厄介な相手への対策
サメより、厄介な相手がいる。それは不確実性だ。SHARK REPELLENTは、サメを遠ざけるための忌避剤だ。洋上で行動する要員が、不時着や落水といった不測の事態に備えて携行した救難装備の一つとされている。
戦時中に生まれた対策
第二次大戦中の1940年代前半、米海軍は「シャーク・チェイサー」と呼ばれる忌避剤を開発した。酢酸銅と黒色染料を混ぜたこの製剤は、洋上に投じることでサメを遠ざける狙いで作られ、飛行士や船員のサバイバルキットに長く組み込まれてきた。実際の効果には後年疑問符も付いたが、当時は真剣に開発・配備された装備である〜。
作りと質感
実物としての外装は簡素な容器にとどまり、装飾性はまったくない(実物)。効能を保証するものではないが、当時こうした対策が真剣に検討されていたことを物語る資料的価値がある。
来なかった出番
使われる場面が来なかったことこそが、この品にとって望ましい結末だったのかもしれない。海という不確実な環境に向き合ってきた人々の備えを、今に伝えている。来なくて、良かった出番。






