海に潜む脅威への備え
SHARK REPELLENTは、サメを遠ざけるために携行されたサメ忌避剤である。洋上で行動する要員が、不時着や落水といった不測の事態に備えて持たされていた救難装備の一つとされている。
洋上生存という現実
広い海域で活動する要員にとって、機体の不調や事故で洋上に取り残される可能性は常に想定されてきた。サメの忌避剤は、そうした状況で生存の可能性を少しでも高めるために準備された、地味だが切実な装備である。
作りと質感
実物としての外装は簡素な容器にとどまり、装飾性はまったくない。効能を保証するものではないが、当時こうした対策が真剣に検討されていたことを物語る資料的価値がある。
いま、遺産として
使われる場面が来なかったことこそが、この品にとって望ましい結末だったのかもしれない。海という不確実な環境に向き合ってきた人々の備えを、今に伝えている。






