ゴム手袋の下で、実は一番肌に近かった一枚。
ケミカルグローブ用 インナーグローブ、新品未使用。100%コットン地の薄手手袋だ。防護そのものを担うわけではない——いわば裏方の装備である。
なぜ手袋の下にもう一枚要るのか
ブチルゴム製のケミカルグローブは、通気性がほぼゼロに近い。米陸軍のNBC(核・生物・化学)防護態勢はMOPP0からMOPP4まで段階を上げていく運用で、手袋の完全装着は最終段階。長時間ゴムを着けたままだと汗が逃げず、肌荒れの原因になる。コットンのインナーが汗を吸い、ゴムが直接肌に触れるのを防ぐ緩衝材になるわけだ。
薄いが、あるとないとで大違い
性能表には出てこない一枚。だが現場では地味に効いてくる。二重にする分だけ動かしにくさは増すが、かぶれで指先の感覚が鈍るよりはずっとましだ——実用のための、割り切った判断である。
脇役にこそ、実戦の知恵が詰まっている
主役はいつもケミカルグローブや防護マスクの方だ。だがこういう裏方の一枚を見ると、装備全体を「何時間も着け続ける前提」で設計していたことがよく分かる。地味な布切れほど、正直に語ってくれるものはない!





