炎を守る、ただそれだけの金属板。
米軍野戦用GIストーブの風防(シールド)部品である。炎を、風から守る。ただそれだけの役目を担っていた。
コールマン製ストーブの系譜
米陸軍が野戦用に採用した小型ガソリンストーブは、コールマン社が製造を担ってきた歴史がある。朝鮮戦争(1950年代)からベトナム戦争期にかけて、極寒でも安定して着火するその信頼性が高く評価された。このシールドは、その付属パーツの一つだ。
単純さゆえの強さ
複雑な機構を持たない金属板一枚だからこそ、壊れにくく現場での応急修理も容易だった。派手な機能は無いが、なくてはならない脇役——野戦装備の合理性がそのまま形になっている。ネジ一本で本体に固定するだけの、潔い設計だ。
食事という日常を支えた部品
戦闘そのものではなく、炊事という地味な任務を支えた部品だ。空腹を満たす小さな炎を守り続けた一枚として、当時の野営生活を今に伝えている。銃器や勲章ほど目立たないが、生き延びるための道具として同じ重みを持つ。





