外は防寒、内は着脱自在という二段構え。
つなぎのオーバーオール。SRサイズ、着脱可能なライナー付き——冷戦期の防寒被服らしい二段構えの一着だ。寒冷地での野外整備や車両点検の現場で長く重宝されてきた作業着である。
本体SR・ライナーSLという食い違い
本体はSRサイズながら、内側のライナーはSLサイズ。この食い違いは欠陥ではなく、体格や気温に応じて中綿の分量を調整できるよう、あえて別サイズを組み合わせる運用が想定されていたことをうかがわせる。単一の外装で幅の広い環境に対応させる工夫だ。
作りと質感
ウエスト約85cm、股下約65cm、着丈約100cmとゆったりしたサイズ感。極上品ゆえに生地のハリが保たれ、ライナーのキルティングにも厚みが残る。
整備兵の防寒着として
朝鮮半島や欧州駐留のような冬の野外任務では、上下が分かれた服だと腰まわりから風が抜ける。一枚のつなぎで全身を包む——寒さの中で長時間しゃがみ込む整備作業には、理にかなった発想だった。実用一辺倒の一着ながら、極上品としてここまで残った例は少ない!




















