寒さでなく暑さと戦うための一着
JACKET MANS COTTON TAN TROPICAL、サイズ38Rの中古良品。肩幅43cm・身幅53cm・袖丈58cm・身丈78cmと、身丈だけが際立って長い裁断が特徴だ。米空軍が熱帯地向けに調達した希少なジャケットである。
OG一色ではなかった調達
米軍の被服というとOG(オリーブグリーン)一色のイメージが強いが、それは思い込みだ。実際には気候ごとに生地も色も使い分けられていた。タン(明るい褐色)は日差しの強い熱帯・砂漠地域向けの配色で、寒冷地用のOG系とは棚を分けて調達される装備だった。
身丈78cmの意味
身丈78cmという長さは、通常の作業ジャケットよりかなり長い。異例の長さだ。高温多湿の環境で腰から下までしっかり覆い、虫や日差しから肌を守るための裁断だと考えられる——見た目以上に機能を優先した実用品だ。
残りにくい理由
寒冷地用の装備に比べ、熱帯地用の被服は使用期間中に消耗しやすい。汗と直射日光が生地を傷める。そもそもの調達数も限られていた。希少と言われるのは人気があるからではなく、最初から数が少なかった上に生き残る個体がさらに少ないからである。たった一着でも、当時の調達の幅広さを物語っている!








