熱帯のジャングルが生んだ、軽さという発明。
US ARMYジャングル ファティーグ COAT——重さからの解放だ。サイズS-S(ショート・ショート)の中古良品で、肩幅42cm、身幅52cm、袖丈59cm、身丈76cmと小柄な体格向けに仕立てられている。1960年代、ベトナムの高温多湿な環境向けに開発されたジャケットだ。
OG-107からの脱却
それまでの綿サテン地の作業服は重く、東南アジアの湿気を吸って乾かない欠点があった。ジャングルファティーグはポプリン生地を採用し、通気性と速乾性を優先。胸と裾に計4つの大型ポケットを配し、弾薬や携帯食を分散して持ち歩けるようにした。
サイズ表記の意味
S-Sの一つ目の「S」は胸囲、二つ目の「S」は着丈を示す米軍独自の複合サイズ表記だ。体格の異なる兵士一人ひとりに、既製服でありながら近いフィット感を届けるための仕組みである。
映像に残る戦場の姿
『プラトーン』などベトナム戦争を描いた映画で、兵士たちが身にまとうのはこのジャングルファティーグだ——汗染みたポプリン地の軽さこそ、当時の戦場のリアルを物語っている。








