型番も年代も分からぬまま、迷彩だけが語る一着。
カモフラージュ迷彩 SRサイズ 中古品。肩幅約43cm、袖丈約58cm、身幅約54cm、着丈約75cm——タグや型番の記載がなく、どの制式パターンかは断定できない一着だが、迷彩服という発想自体の歴史は古い。
迷彩という技術の系譜
第二次大戦のドイツ軍が本格導入し、米軍もベトナム戦争でERDLパターンを、1981年以降はM81ウッドランドを主力に据えた。世代ごとに色面の大きさや配色が変わり続けたのは、航空写真や暗視装置の進化に迷彩側が追いつこうとした結果である。
SRサイズという体格の物差し
SRはスモール・レギュラーの略。身長は標準的だが体格が細めの兵士向けのサイズ区分だ。既製服のように号数で分けるのではなく、身長と胴回りを組み合わせた米軍独自の表記に、大量の兵士を過不足なく被服させる合理性が見える。
由来不明でも、生地は嘘をつかない
タグが摩耗して読めない放出品は珍しくない。それでも綿とナイロンを織り交ぜた生地の重み、縫製の運針、ボタンの刻印——手に取れば実物であることは分かる。素性は語らずとも、使われた年月だけは正直だ。














