ボタンの下に、もう一枚の備えが仕込んである
OG-107ユーティリティジャケット、サイズ38R。米陸軍が1952年の被服規程で定めた野戦作業服で、朝鮮戦争からベトナム戦争初期まで、実に30年近く現役だった定番の一着だ。フロントはファスナーを仕込み、上からボタンで押さえる二重構造——風の侵入口を二重に塞ぐ、実に合理的な作りである。
色の名前がそのまま型番になった生地
生地はコットンサテン地、色番号107番——だからOG-107。米陸軍のカラーカードに載る正式な色名がそのまま通称になった、数ある軍装の中でも珍しい例だ。丈夫だが防水性はなく、雨に打たれれば生地が重くなる。それも実物ならではの証拠である。
38Rという表記
胸囲38インチ、着丈レギュラー。肩幅45cm・身幅55cm・身丈66cmという実測値は、当時のアメリカ人男性の平均体格に合わせた既製寸法をそのまま物語っている。
作業着として消耗した先にある一着
飾られてきた服ではない。着倒されるのが前提の作業着だからこそ、状態の良い個体は年々少なくなっている。中古良品という評価は、その生き残りの証だ。









