『フリッツ』というあだ名は、見た目の由来をそのまま表している。
PASGTヘルメットは1983年、米陸軍がM1スチールヘルメットの後継として制式採用した防弾用ヘルメットだ。サイズ59〜61cm、ヘッドバンドとチンストラップ付きの中古品である。
フリッツと呼ばれる理由
独特の丸みを帯びたシルエット。第二次大戦のドイツ軍シュタールヘルムに似ていることから「フリッツヘルメット」と俗称された。皮肉な逸話だ。米軍の制式装備でありながら、あだ名は敵側の意匠に由来する話である!
ケブラー繊維という転換点
素材はアラミド繊維のケブラーで、それまでのスチール製と比べて軽量かつ防弾性能も向上した。技術の転換点。1980年代の個人防護装備における大きな転換点のひとつである。銃弾そのものを完全に防ぐわけではないが、破片や跳弾に対する防御力は先代のM1より格段に高まったとされる。
湾岸からソマリアまで
1991年の湾岸戦争、1993年のソマリアでの市街戦まで、米軍の主力ヘルメットとして前線に立ち続けた。長い現役。2000年代にACH(先進戦闘ヘルメット)へ更新されるまで、その期間は20年近くに及ぶ。丸いシルエットは映像作品にも数多く登場し、一目でその年代の米軍と分かる形になった。









