記録と実物、わずかに食い違う一本
カーキードレスパンツ、サイズ30L。ウエスト74cm・股下73cm・総丈100cm。程度は中古扱いだが、記載には「新品」の文字も残る。矛盾。放出品にはこうした食い違いがよくある——完璧な台帳など、そもそも存在しないのだ。
複数の契約先が生んだ個体差
米陸軍のカーキ制服は、一つの工場だけで作られたわけではない。米空軍向けの発注も含め、複数の縫製業者に同時発注することで大量の需要を短期間で満たしていた。同じ規格でも仕上がりに差が出るのは、この生産体制ゆえだ。程度表記の揺れも、根っこは同じだろう。
総丈100cmという境界線
股下73cm・総丈100cm、このロットの中では平均的な寸法にあたる。突出した特徴は無いが、それこそが「標準」というものの実態だろう。
台帳の隙間に残るもの
程度の表記ひとつ取っても、当時の管理が完璧だったわけではない。その揺らぎまで含めて、放出品というものの実像である!人の手が数えた記録には、人の手のクセがそのまま残る。










