BDUに置き換えられ、静かに姿を消した色
カーキードレスパンツ、サイズ30×31。ウエスト75cm・股下76cm・総丈102cm。中古良品。ウエスト75cmという半端な数字が、実寸管理の名残を感じさせる。
日常勤務服の主役交代
1980年代、米陸軍をはじめ各軍でBDU(戦闘服)が日常の作業服として定着していく。米空軍でも同じ流れが起きた。かつてClass Bの主役だったカーキ制服は、次第に式典や特定の勤務にのみ着る服へと役割を狭めていった。日常着から儀礼着への転落、と言ってもいい。
残存数が語る希少性
日常着として大量に使われた時代の在庫は摩耗して失われやすいが、役割が縮小した後の在庫は、逆に手つかずのまま倉庫に残りやすい。この一本もその流れの中で生き延びたのだろう。
型落ちではなく、記録
軍の被服体系が切り替わる瞬間、旧規格は「型落ち」として扱われる。だが数十年後の今、それはもう一つの時代の記録になっている——捨てられなかった一本、というだけの話だ。










