同じ型がなぜこんなに残っているのか。
ODユーティリティーシャツ、サイズ36R。米陸軍OG-107系の一枚だ。1950年代から80年代初頭まで、実に30年近く生産され続けた。当店にも同型・同サイズが複数入荷しているのは、その生産量の桁が違うからだ——一枚だけの話ではない。
大量生産という事実
戦後最大規模で兵員を抱えた米陸軍の、基本の作業着だ。年間の生産数は民間の一メーカーの比ではなく、放出品市場に今も潤沢に流通している理由はここにある。契約先も一社ではなく、複数の縫製工場が同時並行で受注していたと言われる規模である。生地はコットンサテン、胸ポケット二つのシンプルな作り。希少性ではなく、時代の証言としての厚みで語る一枚だ。
サイズ
36R、肩幅46cm・身幅56cm・袖丈58cm・身丈72cm。中古良品。この規格が、当時いちばん多く支給されたサイズだったのだろう。
数の多さも、ひとつの価値
特別ではない。むしろ、同じ形が何千枚も作られたという事実こそが〜面白い。









