タグは切られていないのに、襟元にペンの跡だけがある。
アンダーアーマー トレーニングTシャツのXXLサイズ。未使用品だが、正面の首下あたりにボールペンの書き跡らしきものが一箇所残る。
官給品ではない、それでも軍に浸透した理由
Under Armourは1996年、元メリーランド大学フットボール選手のケビン・プランクが創業したブランドで、汗を素早く発散する化学繊維のコンプレッションウェアで市場を塗り替えた。政府調達の正規装備ではないが、その機能性の高さからPT(体力錬成)の場で私物として愛用する軍人が急速に増えていった!
PTシャツという私物文化
米軍の基礎訓練では官給の運動着だけでなく、個人が性能で選んだ私物シャツを着用できる場面も多い。速乾性や伸縮性で選ばれるアンダーアーマーは、その代表格として基地の売店でも定番商品になった。
消えないペンの跡
新品同様の畳みジワの中、たった一箇所のインクだけが持ち主の存在を思わせる。使われなかったのか、一度だけ試着して仕舞われたのか——想像の余地が残る一枚だ。











