袖に縫い付けられた階級章が、誰のものだったかを語る。
CWU-27/P フライトスーツは、米空軍・海軍の操縦士が着用する難燃性ノーメックス製のツナギである。サイズ36R、肩幅約42cm・袖丈約55cm・身幅約48cm・着丈約146cmの中古良品で、胸元にはキャプテン(大尉)のワッペンが縫い付けられたまま残っている。
ノーメックス素材という選択
CWUはCloth Utility、つまり実用衣料を示す米軍の被服区分記号で、27/Pは夏季用ワンピース型フライトスーツを指す型番にあたる。ノーメックスは高温にさらされても炭化するだけで燃え広がらない繊維で、コクピット火災という最悪の事態を想定して選ばれている。
実際に飛んでいた一着
膝や太ももの大型ポケット、腰のDリング、そして袖のワッペンは既製品には出せない生々しさだ。この階級章の主が誰だったかまでは分からないが、確かに誰かの制服だった。実物にしか無い重みだ。
ワッペン一つの重み
量産される作業着の中で、個人に紐づく痕跡が残っているのは貴重だ——ワッペン一つ。36Rというサイズ表記も、着ていた人の体格を今に伝えている。














