ボタンを捨てて、面ファスナーを選んだ理由
カバーオール TYPE I。中古品。フロントは開閉ベルクロ、身幅約44cm・袖丈約56cm・股下約65cm・着丈約150cm。上下つながりの一体型ワークウェアだ。
FOD対策という発想
航空機の整備現場やフライトデッキでは、外れたボタンや破損したファスナーの金具が機体に吸い込まれるFOD(異物混入)が深刻な事故につながる。だからこそメンテナンスクルーの作業服には、脱落物の出にくい面ファスナー(ベルクロ)の前立てが好まれてきた。一体型のカバーオールも同じ思想の延長にある。
TYPE Iという区分
軍用被服の規格には、生地の厚み・季節・用途でTYPE I/TYPE IIと枝分かれするものが多い。カバーオールも例外ではなく、TYPE Iは基準となる標準仕様を指すのが一般的だ。ポケットの配置、生地の厚みひとつにも、現場作業を想定した設計思想が詰まっている。
着丈150cmが示す用途
着丈150cm、しっかり足首近くまで覆う長さだ。オイルや燃料、金属片から全身を守る——飛行機の下に潜り込んで作業する整備員の姿が目に浮かぶ一着である。












