腰の後ろで揺れていた、あの四角い塊。
US E-TOOLスコップカバー——腰回りの相棒だ。中古品でカバーのみ、約24cm×19cm×5cm。折り畳み式の携帯シャベルを収め、ピストルベルトやLBE(個人装備ベルト)に金具で吊るして携行するためのキャリアである。
行軍の必需品
塹壕を掘り、簡易な陣地を作る。歩兵にとって携帯シャベルは武器と同じくらい欠かせない道具だった。折り畳めば片手に収まるサイズになり、このカバーごしにベルトへ固定することで行軍中も邪魔にならなかった。装備は、身体の一部になる。
OD色のキャンバス地
厚手のオリーブドラブ地キャンバスは、シャベルの角で擦れても簡単には破れない耐久性を持つ。金具のフックとホックだけの単純な留め具は、泥だらけの手でも素早く開閉できるよう考えられている。
空のカバーが語ること
中身のシャベルが失われても、カバーだけは残ることが多い。金具の傷み具合に、実際にベルトへ吊るして歩いた距離が刻まれている——それも一つの記録だ。





