1968年、最も激しかった年の刻印。
US M1967/M67 5QTキャンティーンセット——重い水こそ命綱だ。68年ロットで約35cm×25cm、汚れ有りのコレクション用。通常の1クォート水筒より大幅に大きい、5クォート(約4.7リットル)の携行用水タンクである。
なぜ大容量が必要だったか
高温多湿なベトナムのジャングルでは、個人の1クォート水筒だけでは水分がすぐに尽きる。分隊単位の予備水や、衛生兵の医療用水の確保のために、この折り畳み式大型キャンティーンが併用された。水は、命そのものだった。
1968年という年
刻印にある1968年は、テト攻勢が起きベトナム戦争が最も激化した年である。この一本がその年の生産ロットだという事実は、単なる年号以上の重みを持つ。刻印は、記憶の年輪だ。
汚れごと保存する意味
コレクション用として扱われるこの一品は、汚れを落として綺麗に見せることよりも当時のまま残すことに価値が置かれている。汚れそのものが、その年の現場の空気を伝える資料だ——きれいごとでは、済まされない。













