傷が語るもの
表面に傷が残る防弾プレートの中古品である。傷そのものが使用の記録であり、演習場か実任務かは分からないが、装備として働いた跡には違いない。
傷の意味
硬質プレートの表面についた擦過傷は、収納や着脱時の接触、あるいは訓練での酷使によって刻まれる。防弾性能を損なうものではなく、むしろ現場で使われた道具ならではの表情である。
作りと質感
硬く重い板の感触は新品でも中古でも変わらない。傷のある表面をなぞると、保管棚に眠っていたのではなく、誰かの背に実際に収まっていた時間を想像させる。
いま、遺産として
傷ひとつで語られる沈黙の記録として、このプレートは棚に並ぶ他の品より雄弁である。








