型番より先に、番号だけが付いた一品。
CH-0824。この品にはまだ、それ以上の名前が付いていない。入荷した放出品の山からいったん棚に上げ、管理コードだけを先に振ってある状態だ。分類は小物・雑貨/その他 放出品——大きな括りにしか、まだ収まっていない。
番号が先、名前は後
基地の放出品は、まとまった量が一度にコンテナ単位で動く。中身を一点ずつ確認しながら値付けするより先に、まず番号を振って置き場所を作る——これが実務の順番だ。CH-0824という記号は、その手順の中で生まれた符丁である。
正体を急がない理由
分かった気になって適当な名前を付けるくらいなら、分からないままにしておく方がいい。実物商売を長くやっていると、こういう慎重さの方が結局は信用につながると分かってくる。
記録としての空白
空欄。それも記録のうちだ。情報が埋まらないまま並んでいるのは、格好悪いようで実は誠実なことだと思う。何十年も前に沖縄の基地から流れてきたモノである以上、由来の全てが分かるわけではない。分からない部分を分からないと書く、それも一つの仕事の仕方である。




