空母の甲板は、耳を守らねば務まらない戦場だった。
US NAVY デッキヘル——耳を守る兜だ。空母甲板上で戦闘機の離着陸作業に従事する乗員が、1950年代のジェット化以降ずっと着用してきた消音効果を備えたヘルメットである。汚れなどあり。俗に「クラニアル」とも呼ばれる、飛行甲板要員の必需品だ。
ジェット機の爆音対策
ジェット艦上機の時代に入ると、飛行甲板の騒音は人の耳を簡単に傷つけるレベルに達した。デッキヘルは分厚いパッドとイヤーカップで爆音を和らげ、同時に動き回る機体や資材から頭部を守る役割も果たした。
色で分かる持ち場
空母の飛行甲板要員は、任務ごとに色分けされたジャージとヘルメットカバーを身につける。黄色は誘導員、緑は整備・カタパルト要員など、遠目にも役割が分かるよう視覚的に整理されていた。
甲板の記憶を留めて
汚れや傷みは、単なる劣化ではない。ジェット排気にさらされ、走り回る甲板作業の中で実際に使われた証だ——博物館の展示品にはない生々しさが、ここにはある。








