使われた形跡がほとんど無い、という珍しさ。
米陸軍M-1956サスペンダーの極上品。コンパスポーチも付かない、もっともシンプルな構成の一本だが、状態の良さでは今回の入荷の中でも際立つ。飾り気はない。コットンの張りが残り、色褪せも最小限だ。
量産品ゆえの個体差
同じベトナム戦争期の型番でも、縫製工場や生産時期によって生地の織り目やステッチの間隔が微妙に異なる。手作業の名残だ。大量生産とはいえ、一枚一枚を並べて見比べると完全に同一ではない——そこが放出品を眺める楽しさでもある。
装備一式の起点
サスペンダーは、水筒ポーチも弾薬ポーチも吊り下げるための土台になる。縁の下の力持ち。これ単体では地味でも、他の装備と組み合わせて初めて『個人携行装備一式』としての姿を見せる部品だ。
残った理由
実戦配備されずに倉庫で眠っていたのか、それとも大切に扱われて摩耗を免れたのか——真相はわからない。ただ、この状態の良さが70年近く前の製品だという事実を忘れさせる。





