44年間、脱がなかった帽子。
M1スチールヘルメット、リバーシブル迷彩カバー付きの実物。1941年の制式化から1985年にPASGT(ケブラー製)へ切り替わるまで、米陸軍と海兵隊の頭部を守り続けた戦後アメリカ軍の顔とも言える装備だ。
第一次大戦の帽子を置き換えた形
前身のM1917A1、通称“ダウボーイヘルメット”は皿型で首から下を守れなかった。M1はサイドまで深く覆う形状に改められ、以後半世紀近くこの基本シルエットが変わることはなかった。
映像の中で見た形
『プライベート・ライアン』や『バンド・オブ・ブラザーズ』——第二次大戦を描く作品でこの丸みを見たことのない人はいないだろう。実物のカバー付きは、その映像の記憶と重なる質感を持っている。
半世紀分の摩耗
塗装の剥げ方、カバーの色褪せ方——それぞれが違う時間の流れ方をしている。同じ型番でも、二つとして同じ表情の個体はない。



