鉄帽の中身は、実は別の帽子だった。
M1・M2ヘルメットライナー、中古良品、サイズ約63cm。米陸軍のM1ヘルメットは鉄の外殻とライナーが分離する二層構造で、ライナー単体でも被れるよう作られていた。二重構造、理にかなっている。
繊維製の“内側の帽子”
ライナーは樹脂含浸のファイバー素材でできており、頭にフィットするサスペンション(吊り帯)が内蔵されている。実際の衝撃吸収の多くはこのライナー側が担っていた。吊り帯の張り具合ひとつで、着け心地はまるで変わってくる。
MPや後方要員はライナーだけで
戦闘地域を離れた場所では、重い鋼鉄シェルを外し、ライナーだけを着用する運用も一般的だった。憲兵(MP)の写真に鉄帽なしの帽子姿がよく写っているのはそのためだ。
63cmという数字の重み
頭囲63cmという実測値そのものが、かつて誰かが実際に被っていた証拠になる。既製品にはない、使われた個体だけの情報だ。






