背中に水を、口元にチューブを。それだけで行軍は変わった。
約45cm×約26cm。CAMELBAKのハイドレーションパック新品未使用品である。1989年、米国の自転車選手が発案した給水システムが原型で、水嚢に樹脂チューブを繋ぎ、噛むだけで水が出る自封式のバイトバルブが特許となった。
バイトバルブという発明
蓋を開けて飲む、閉めて戻す——この動作を消したのが最大の功績だ。両手を空けたまま、歩きながら、銃を構えたまま水分を取れる。地味だが、戦場では致命的に大きな差になる仕組みである。
米軍装備としての定着
1990年代以降、米軍はMOLLE対応の個人装備を再編する中でハイドレーションパックを各種バックパックへ標準的に組み込んでいった。今では歩兵の背中にチューブが一本垂れているのが当たり前の光景になっている。
未使用のまま
封を切られていないということは、誰の汗も吸っていないということでもある。それもまた一つの記録だ。コレクターの間では、こうした未使用のデッドストックほど探されるものはない〜使用感を求める層とは真逆の需要が、確かに存在するのである。







