軍靴を光らせてきた老舗ブランドの、馬毛だけで編んだ手入れ道具
靴磨きの仕上がりを決めるのは、実はワックスよりもブラシの毛質だという人は多い。これは靴クリームでおなじみのKIWI社が手がける、馬の毛100%のブラシセット。米軍放出品として流通した一本で、ブーツの艶出しやクリームの伸ばしに使われてきた実用品だ。
KIWIというブランドの歴史
KIWIは1906年にオーストラリアで創業した靴クリームブランドで、社名は同国を象徴する鳥キーウィに由来する。第一次・第二次大戦を通じて連合国軍に靴クリームを供給した実績があり、以来「軍靴の手入れ」といえばKIWIというイメージが世界的に定着した。ブラシ類も同ブランドの定番ラインで、クリームとセットで使われることを前提に作られている。
馬毛が選ばれる理由
ナイロン毛に比べ、馬毛は適度なコシとしなやかさを兼ね備え、革の表面を傷つけずにクリームを均一に伸ばせるのが利点とされる。仕上げの空拭きで毛先を素早く往復させると摩擦熱でクリームが溶け、独特の艶が生まれる——これは昔から靴磨きの基本とされてきた手法で、この馬毛ブラシはまさにその工程のために作られている。
2本組の使い分け
丸い小ぶりのダバーはクリームを靴全体に塗り込む下地用、平たく大きいブラシは仕上げの艶出し用と役割が分かれている。柄には「KIWI 100% HORSEHAIR」の刻印がしっかり残り、実物ならではの質感が伝わってくる。ブーツを本格的に手入れしたい人には、見た目以上に頼れる一組だ。







