甲板を吹き抜ける風の中でこそ、真価を発揮する一着。
紺と灰のピクセル柄が全身を覆う、いわゆる「ブルーベリー」と呼ばれた米海軍の迷彩。襟元には小さく「USN」の刺繍。NWU(Navy Working Uniform)タイプIの上に羽織る、ゴアテックス製の防寒パーカーだ。艦上や飛行甲板など、風雨にさらされる場面を想定した装備になる。
デジタル迷彩という海軍の選択
2010年前後から米海軍で採用されたこのブルーとグレーのデジタル迷彩は、汚れや油染みが目立ちにくいという実用上の理由も込めて選ばれた経緯がある。陸戦を想定した迷彩効果というより、艦内・甲板作業での実用性を優先した色柄だ。
取り外せるフリースという構造
フード裏には黒いフリース地の内装が見え、写真の通り専用のポーラテックフリースを別途重ねて着られる仕組みになっている。単体でも防水・防風のシェルとして機能し、寒さが厳しい時はフリースを足して保温力を底上げする——状況に応じて調整できるレイヤリング設計だ。
極上品という状態の裏側
袖付近や裏地にわずかなシミが見られるものの、生地のハリやジッパーの動きは良好で、全体としては極上品の部類。着用機会が限られていたためか、劣化の少ないコンディションを保っている。フード・裾のドローコード、袖口のベルクロ調整など、細部の作りにも当時の実用装備としての完成度がうかがえる。







