つま先の丸みが、歩いてきた距離を語る。
黒く磨き上げられたレザーのコンバットブーツ。製造はADDISON SHOE COMP.、契約番号DLA100-88-C-4054、1987年11月・DPSC(米国防人事支援センター)発注のロット。サイズ表記は7(1/2)R——足回りの実用寸だ。
トゥキャップの意匠
先端の丸く盛り上がったキャップドトゥは、ジャンプブーツ以来の米軍伝統の作り。磨き込むほど艶が乗る素材で、儀礼の場では鏡のように光らせる「スピットシャイン」の対象にもなった部分だ。
編み上げの構造
甲の部分にはアイレット(鳩目)が並び、黒い丸紐で編み上げる方式。足首まで届く長さのシャフトが足首を保護しつつ、悪路でのグリップと安定性を両立させる。ソールはビブラム系のラグソールで、泥地でも滑りにくい設計だ。
経年の表情
爪先や踵まわりに使用による艶と傷みが見られるが、革の割れや型崩れはなく、ソールの剥がれも無し。磨き直せばまだ現役で履ける状態——実用にもコレクションにも応える一足だ。






