シンプルの中に、当時の兵士の体温が残る一本。
OG-107オリーブグリーンのコットンサテーン地で仕立てられたベイカーパンツです。前面には大きめのパッチポケットが左右に、後ろにはヒップポケット。装飾のない直線的なシルエットは、まさに米軍の実用ワークパンツの原型と言える一本です。
ベイカーパンツという呼び名
「ベイカー」の名は、この形の前ポケットを最初期に手掛けたとされる仕立て屋の名に由来すると言われています。ベトナム戦時代を中心に、フィールドジャケットと組み合わせるボトムスとして広く支給されました。生地は8.5オンスのコットンサテーンで、丈夫さと動きやすさを両立しています。
内側に残るサイズタグと繕いの跡
ウエスト裏には「SMALL」のサイズ表記と、契約に関する数字を印字したタグが縫い付けられています。ポケット内部には小さな当て布が縫い込まれており、支給後に現地で補修された跡と見られます。こうした修繕の痕跡こそ、実際に着用されていたことを物語る証拠です。
色落ちが物語る使用の年月
長年の洗濯と日光でオリーブの色味はやや淡くなっていますが、生地自体のハリは十分に残っています。ミリタリーファッションの定番としてはもちろん、当時の官給品そのものの質感を知りたい人にとっても手に取る価値のある一本です。






