組み立てずに畳んで運べる、整備部隊らしい合理主義の詰まった鉄箱。
天板いっぱいに黒々と躍る「SPECIAL TOOL」の文字。米軍の物資管理は基本的に箱単位で行われ、中身と管理番号を外側に大書きするのが昔からの決まり事だった。この個体も天板と側面の両方に同じ管理番号が刻まれ、倉庫のどこに積まれていても一目で中身が分かるようになっている。
畳める鉄箱という発想
面白いのは、この箱がボルトや溶接で固められた単なる鉄板箱ではないということ。四辺と天板・底板がすべて蝶番で繋がっていて、掛け金を外せばペタンと平らに畳めてしまう。展開時は深さ38cmの立派な収納庫だが、畳めば厚さわずか6cm。空の状態で船に積むにも、倉庫の隅に立てかけておくにも、これほど場所を取らない箱はない。
整備工具箱としての役目
「TOOL」の刻印が示す通り、もともとは工具や部品を運び入れる用途で作られたものだろう。ガレージ整備の現場では、こうした無骨な鉄箱がそのまま作業台代わりの腰掛けになったり、部品トレー置き場になったりと、名前以上の働きをしてきた。
見どころ
ステンシルの掠れ具合や角の擦り傷に、実際に現場で使い倒された時間が見える。ガレージや倉庫のインテリアとして置くだけでも存在感は十分だ。







