胸のパッチが物語る、太平洋を守った一人の空軍兵の記録。
オリーブドラブ一色のシンプルなシャツだが、胸元に並ぶパッチを読み解くと、着ていた本人の所属や階級までもが浮かび上がってくる。「U.S. AIR FORCE」と「AMERICA」のネームテープが付いた、正真正銘の官給ユーティリティシャツだ。
胸のパッチ二つ
左胸には青緑を基調にした太平洋空軍(PACAF=Pacific Air Forces)のショルダーパッチ。グアム、沖縄、韓国など太平洋一帯の米空軍基地を統括する司令部の紋章で、日本に駐留した部隊であることを示す有力な手がかりだ。右胸には鳥居のモチーフをあしらった別のパッチも縫い付けられ、日本国内基地との縁の深さを感じさせる。
PRIME BEEFという任務
肩には「SEAF CIVIL ENGINEERING」「PRIME BEEF」の丸型パッチ。PRIME BEEF(Base Engineer Emergency Force)は、滑走路の応急復旧や施設建設を担う空軍土木部隊の緊急展開チームの通称で、災害派遣や有事の際に真っ先に現地入りする実働部隊として知られる。
階級章という証拠
肩口の水色ストライプ章はAirman First Class(一等空兵)の階級を示すもの。誰か一人の兵士が実際に袖を通し、任務に就いていた記録がそのまま生地に残っている。派手さはないが、読み解くほどに背景が見えてくる一着だ。






