「イオン交換化合物」を運んでいた、無骨な黒缶
ラベルを読むと素性がわかるのがこの手の放出品の面白いところ。この小型ドラム缶には「ION EXCHANGE COMPOUND FED SPEC O-I-1279B CLASS 3」と印字されている。イオン交換化合物、つまり水の軟化や浄化処理に使う薬剤を運搬・保管するための容器だったことがわかる。
NSNとCAGEコードが物語る出自
NSN(米軍調達番号)6810-00-849-7811、CAGEコード0CVK4、ロット番号M285、保存期限36ヶ月——これだけの管理番号が印字されているのは、軍の補給システムに正式に乗った物資である証拠。総重量55ポンド・正味45ポンドの表記も残り、基地内のボイラーや浄水設備のメンテナンス用資材として流通していたと考えられる。
缶底の刻印にも意味がある
缶の底面には製造番号らしき刻印「A527684-7」と「US.W.SCC」の文字。ドラム缶自体も規格化された工業製品で、中身の薬剤が使い切られたあとは容器だけが放出品として市場に出ることが多い。頑丈な鋼板製で、フタが密閉できる構造は元の用途をそのまま物語っている。
再利用の幅は広い
高さ約40cmのSサイズで、フタが完全に取り外せるのが使い勝手の良さ。小物の収納はもちろん、蓋を外せばゴミ箱代わりにもなる。無骨な質感はガレージやアウトドアの雰囲気にもよく馴染む、実用性とミリタリー感を両立した一台だ。






