空軍だけが着ていた、青みがかったタイガーストライプの雨具
フードを閉じるとぐるりと顔周りを絞れるデザイン、開くと中から鮮やかなライムグリーンのキルティングライナーが現れる。米空軍のABU柄で作られたレインパーカーで、雨具でありながら着脱式のインナーで防寒着にもなる二段構えの一着だ。
ABUという珍しい迷彩
ABU(Airman Battle Uniform)は米空軍が2007年頃から採用した独自の戦闘服パターン。陸軍のACUやUCPとは違い、グレーとブルーグレーを基調にしたタイガーストライプ調のデジタル迷彩で、空軍関係者以外にはあまり出回らない珍しい柄になる。空軍基地の多い沖縄でも見かける機会は限られ、この生地だけで「空軍放出品」と分かる人には分かる一枚。
雨具としての作り
表地はしっかりしたリップストップ生地で撥水加工が施され、フロントはボタンとジッパーの二重留め。フード裏にはドローコードが仕込まれ、風の強い日でも顔周りを絞って視界を確保できる設計になっている。基地内の悪天候時の作業や、フライトライン(飛行場エプロン)での立哨勤務を想定した実用一辺倒の作り。
ABUは既に過去の迷彩に
空軍はその後2018年前後からOCP(スコーピオン柄)への切り替えを進め、ABUは徐々に姿を消していった。つまりこのパーカーは、今となっては現役の空軍が着ることのない「引退した柄」の実物。中綿インナー付きのまま出てくる個体も少なく、雨具+防寒着として実用にも、コレクションにも向く一着だ。






