車載工具箱のような無骨さに、赤十字が光る。
ゴツゴツとした金属の質感、四隅を補強するトタン板のような塗装――一見すると工具箱にしか見えないこの箱には、蓋に赤十字マークと三色旗のステッカーが貼られている。ヨーロッパの軍用車両に積まれていた救急箱で、蓋の内側には内容物の一覧表がフランス語で印刷されたラベルが今も残っている。
開けてわかる用途
フタを開けると内部は仕切りのないシンプルな平箱。本来はガーゼ、包帯、消毒薬といった応急処置用品が規定量セットで収められていたはずだが、この個体は中身が空の状態。蓋裏のラベルには品目と数量を示す表組みが確認でき、軍が救急箱の中身まで規格化・管理していたことがうかがえる。
金属製ゆえの堅牢さ
布製やプラスチック製のポーチと違い、スチール製のケースは踏まれても潰れにくく、車両の振動にも耐える頑丈さが持ち味。2つのラッチ金具でしっかり密閉でき、湿気や埃からも中身を守る設計だ。表面には塗装の剥がれや小傷が見られ、実際に現場で使われていた歴戦の跡が刻まれている。
コレクションとしての魅力
サイズは11.5×22.5×6.5cmとコンパクトで、卓上に置いても邪魔にならない大きさ。空箱ゆえに小物入れとしても実用でき、赤十字マークが効いたミリタリーインテリアとしても人気の高いアイテムだ。






